遠近法切り抜きツールとは、撮影した写真のゆがみを補正しつつトリミングするツールです。絵描きならではの使い方としては、絵の撮影に便利です。斜めから撮影しても正面から見たように補正されて切り抜かれます。たとえば、スキャナーでは取り込めない、または分割スキャンも難しい大きなサイズの絵は撮影後、このツールで撮影時のゆがみ・用紙のたわみを補正トリミングしています。単に切り抜くトリミングではなくゆがみが補正されるのが嬉しいツールです。
ここではB2サイズの絵のトリミングを例に解説いたします。
撮影した絵のファイルを開きます。
上の写真は晴れた日の午前中に窓からの光が横から当たった状態で、壁に立てかけて撮影しています。
イラストボードなのでほとんどゆがみなく撮影できていますが、斜めになっていても、用紙がゆがんでいても
大丈夫です。ただし、描きこみの細かい絵は出来る限り水平に撮った方が良いと思います。
(紙の材質や水分の多い画材なら、たわみがあるかと思います。その場合はテープで四隅を壁に軽く貼る)
ちなみに自分の影や部屋の構造上の影が重なるため、床に置いた状態での上からの撮影は断念。
絵の外周を一回り大きく画面に入れて撮影します。
遠近法の切り抜きツールを選択します。
切り抜きたい範囲の四隅をクリックしやすい順に続けてクリックします。(ここでは絵の四隅)
上図はオプションバーの「グリッドを表示」にチェックを入れた状態。チェックをはずすと枠線のみの
選択範囲になります。
※絵の周囲に余裕をもって撮影した理由は、画面全体の角に選択範囲が吸い付くことがあるからです。
クリックした四隅の内側(選択範囲)をダブルクリックします。またはENTERを2回押す。
絵の部分が切り抜かれました。
しかし、よく見るとほんのわずかに背景の壁が含まれています。クリックした際の手のブレが原因ですね。
やり直しても良いのですが...。
私は背景レイヤーを通常レイヤーにして少し拡大後、「全てを選択」▶「選択範囲をカット」しています。
これで完了!あとはWeb用や・印刷したいサイズに変更するなどして保存します。
第3回「さぎりんのフォトショ歩!Photoshop遠近法切り抜きツールで絵を補正トリミング」でした。2017.10